Musik 2017 Nr. 2

 

 

 


Ludwig van Beethoven

 

 


Symphonie Nr. 7 in A-dur, op. 92

 


Teil 12

 

 

 

 

 

 

 


»Symphonie Nr. 7 in A-dur, op. 92 Teil 11«
[Archiv / Musik 2017 Nr. 1]
より続く

 

 England の Klavier 奏者で作曲もし、また London の Philharmonic Society (後に Royal Philharmonic Society に改称) の創設に携わった会員の一人の Charles Neate (1784-1877) は、1815 年 5 月から翌年の 2 月迄 Wien に滞在していたが、その滞在中に Ludwig van Beethoven (1770-1827) の知己を得る事が出来た。

 しかし Beethoven には Neate に教える時間の余裕が無かったので、Neate は彼の紹介によって Wien 在住の作曲家 Emanuel Aloys Förster (1748-1823) の下で作曲の勉強をしたが、彼は Wien を後にして故国に帰るに当たって、Philharmonic Society 主催の演奏会で採り上げる為に、Beethoven の Ouvertüre zu „Die Ruinen von Athen” (op. 113)、Ouvertüre Zur Namensfeier in C-dur (op. 115) と、Ouvertüre zu „König Stephan” (op. 117) の 3 曲を購入した。

 1816 年 2 月の Neate の帰国に当たってBeethoven は、彼が購入した 3 曲以外にも英国に於ける楽譜出版、及び Beethoven の収益を目的とした演奏会で演奏されるという事を願って、以下の曲の筆写譜を Neate に託した。


Konzert für Violine und Orchester in D-dur, op. 61
„Fidelio”, op. 72
Symphonie Nr. 7 in A-dur, op. 92
Quartett für Streicher in f-moll, op. 95, „Serioso”
2 Sonaten für Violoncello und Klavier, in C-dur, D-dur, op. 102
„Meeresstille und glükliche Fahrt”
   Kantate für gemischten Chor und Orchester, op. 112
„Der glorreiche Augenblick”
   Kantate für zwei Soprane, Tenor, Baß, Chor und Orchester, op. 136

 

 その年の 5 月になると Beethoven は、当時 London に移り住んでいた嘗ての生徒の Ferdinand Ries (1784-1838) より、Neate が London に到着したという知らせを受け、その月の 18 日に Neate に宛てて無事に帰着した事を喜ぶ手紙を送っている。
その手紙の中で Beethoven は、大きな作品として上記の Neate に託したものの内 op. 72、op. 92、op. 112 と op. 136 の 4 作品が Philharmonic Society の協力の下、Beethoven の利益を目的とした演奏会で演奏される様に務めるという、Neate の努力が実を結ばないだろうかという希望を述べ、もし London に於けるこれ等の演奏会が実現したならば、Beethoven は Neate 一人に借りが出来るという事になると書いている。

 また op. 95 の Quartett für Streicher in f-moll については、Wien に於ける出版とその時期を合わせたいので、速やかに London の出版社に売却し、その出版の日程が決まったら知らせて欲しいという事、また 2 曲の Sonaten für Violoncello und Klavier, op. 102 についても同様にお願いしたいが、こちらはそう急がなくても良い事、また売却額の交渉は Neate の判断に全て委ねるが、それは高ければ高いほど良く、成功すれば Neate にそれに対して報酬を支払うと知らせている。

 最後に Beethoven は、例えば London で自分の作品による演奏会が開催される等の良い知らせなら英語で、悪い知らせなら 仏語で、何れにしても速やかな返信を願い、また更に前年に London に於ける出版権を Robert Birchall (ca. 1750-1819) に売却した作品の内、Symphonie in A-dur の Klavier 用編曲版、Sonate für Violine und Klavier in G-dur (Nr. 10, op. 96) と、Trio für Klavier, Violine und Violoncello in B-dur (op. 97 „Erzherzog”) の London での出版に際して、それを献呈出来るような英国の音楽愛好家を Neate は恐らく見付けられるのではないだろうか、もし見付ける事が出来たならば、その人達からのお礼が期待出来るのではないかと書いて、この手紙を結んでいる。

 

 


この先は次回
»Symphonie Nr. 7 in A-dur, op. 92 Teil 13«
[Archiv / Musik 2017 Nr. 3]
へ続く

 

 


上部の写真:


Beethoven が
London の Charles Neate に
宛てた手紙

1816 年 5 月 18 日付

 

 

 

 

 

 

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